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俺が彼に笑顔を向けると、彼も苦笑いではあるが笑った。
「葵君、君が構わないなら家においで?
家は昔から部屋が余るだけあって、民宿をしていた事もあったからさ。」
金谷さんは優しい口調で言う。どうしよう…。
「葵君、ナツさんいい人だから大丈夫。ただ、守って欲しい事があるんだ…。」
さっきまでの彼とは違う…、全くの別人のようなその口調に少し驚いていると…。
「ナツさんの仕事についてと、ASAOKAの住人の方々について、話しておかなくちゃいけないから…。」
彼はおもむろに立ち上がり、キッチンへ再び向かう。
俺は金谷さんを不安気に見ると、「心配性なんだよね、琉生は…。」と、苦笑した。
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