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金谷さんの後を追って、玄関を通る。その先は、海外にワープでもしたような気分になる光景が広がっていた。エントランスは貴族の家ですか?
「管理人の所まで案内するよ。こっちだ。」
金谷さんはエントランスの中央から2階へ架かる階段に片足を掛けて、俺に手招きをする。
「はい。ありがとうございます。」
「お礼を言うのは、早いと思うけどねー。」
「え?」
「…何でもなぁーい。」
金谷さんは2階へ登りきると、左右に分かれる廊下の右手側へ進む。
「葵君は北高生?」
「へ?……あぁ、はい。」
「じゃー、朝岡琉生君知ってるかな?」
「えー?朝岡琉生?何部?何組?てか、学年は?」
俺が記憶を手繰って、頭の中で【朝岡琉生】を検索する。俺が腕を組みながら思考していると、金谷さんはくすくす笑っていた。
「学年は2年だよ。」
「えー?同じ学年?何部?」
「部活には入ってないよー。」
「帰宅部?何組?」
「葵君、分からないかい?」
「んー?」
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