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彼は広いリビングに俺と金谷さんを案内すると、すぐにキッチンへと向かう。
「で? 何でナツさんと天海君が一緒に居たんですか?」
「んー?それは、葵君に説明してもらった方が分かりやすいと思うなー。」
金谷さんは慣れた様子で一人掛けのソファーに座った。
「それもそうですね。ナツさんが説明すると、いつもぶっ飛び過ぎててよく分からないですから。」
「…おい。」
彼はアイスコーヒーをグラスに入れて、こちらへ戻ってきた。
「で?何でナツさんと一緒に居たんですか?天海君。」
「あー。話すと長いけど、いい?」
「大丈夫ですよ。」
俺は彼に、今日あった全ての事を話しだした。火事で住んでいた家が全焼。その時、ちょうど本屋に出かけていた為自分は無傷で済んだこと。その後、病院に野暮用があって、倉内先生に【ASAOKA】を紹介してもらったこと。此処にくる前悩んでいた所、金谷さんに声をかけられたこと。
「そうだったんですね。何て言うか、災難でしたね。」
「うん…。」
「兄さんが紹介していたとは…。」
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