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沢山の体温と沢山の声と
沢山の匂い
毎日通る道なのに未だになれなくて
吐き気すら覚える
ヘッドフォンをして
自分の世界から完全に音を遮断する
少し歩いたところで
背中に痛みが走った
痛みを耐えながら後ろを睨みつけると
見慣れた顔が口をパクパクさせてる
「お前って本当、力加減バカなのな」
目の前のアホ面に嫌味ったらしく呟くと
ヘッドフォンを無理矢理奪われた
「蒼太って何回も呼んでんのにシカトするからだろーが！」
「声でけぇよ瑞原！！シカトじゃなくて聞こえてねーんだよ！！」
一瞬キョトンとして
あ、そっかーだなんて本物のアホだな
背中いてーなくそ。
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