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授業中はずっと自分の気持ちを整理していた。そのおかげでちゃんと自分自身がどうありたいか、わかった気がする。
多分、俺は颯斗が好きだ。
これは誤魔化しようがない。
けど颯斗と付き合いたいとか考えたことはなかった。だから、好きという気持ちがなくなるまで、長くなるかもしれないけどちゃんと諦めよう。大丈夫、前と同じ幼なじみの距離に戻るだけだ。
胸の痛みは消えてはくれないけど、少し落ち着いた。
そうだとしても何て言い訳しようか。本当のことなんていえる訳ないし、いい案もない。
ほんと困るな。
そう思っていた時に翔からメールが来た。
Γ何あったかは知んねーけど、颯斗は拗ねてるだけだから、そんなに気にすることねーぞ。相談してくれたら話は聞けるけど、お前とあいつのふたりにしか分からないこともあるだろ。だから、何てーか…早く仲直りしろ!」
いつもよりぶっきらぼうな言い方のメールだけど、ほんとに救われた。あいつと俺はちゃんと特別だった、特別だったんだ…。携帯の画面が涙で滲んだ。
もう大丈夫だ。俺はこれからちゃんと颯斗と向き合える。最後の1歩を翔が背中を押してくれたんだ。
涙を手で拭い顔を引き締める、元気も貰えたことだし頑張るか。
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