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優樹side
何か暖かいものに包まれている。気持ちいい。あ、離れちゃう。やだ、まだくっついてたい。頭をぐりぐりひっつける。
………ん?何で俺ひとりじゃねーんだ。ふとそう思い、重い瞼をあけると目の前は誰かの胸板だった。そしてそのまま目線を上に向けると、切れ長の目と目が合った。
Γぎゃぁぁあああ。」
Γうっせーわ、朝から喚くな。」
Γえ、ちょ俺。あぅ、いやあの…。」
やばい、恥ずかしい。どうしよう穴に潜りたい。というか今すぐ逃げ出したい。
Γ何顔真っ赤にしてんだよ、ほら水。」
ほっぺたにペットボトルを押し当てられ、それを受け取る。
Γあ、ありがとう。」
いや、違うだろ!だから何で普通に水貰ってんだよ俺。確かに声かすれて喉痛かったけども、しかも常温だしどんな気遣い上手だよ、ありがとう!
Γ朝飯パンとご飯どっち?」
Γご飯で。」
っじゃなくて!
あぁぁああーもうほんとやだ恥ずかしい。なんなのあいつ、どんだけ優しいの。笑ってくれたらいいのに、もう泣いたのとか恥ずかしすぎてもう無理。てかナチュラルに一緒に寝てたし、もう何だよ意味わかんね。
そう言って愚痴でもない何かを布団にくるまりながら、朝ご飯ができて翔が呼びに来るまでひたすら言っていた。
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