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Γお前今日の昼どうすんの?」
Γえ?」
Γいや、だから昼飯。」
Γあー、体育館行くからパス。」
ぼーっとしてたらいつの間にか授業が終わって、昼休みになっていたみたいだ。
Γ俺1人飯しなきゃじゃん。優樹に着いてくわ。」
Γあいつは?」
Γあー、先生から呼び出し。」
Γなら行くか。」
そう言って連れ立って体育館に歩いていく。正直ひとりで居たかったけどしょうがない。
シュッ…
Γ相変わらずフォーム綺麗だよな。」
寄った購買で買ったパンをもそもそ食べながらつぶやかれる。
Γ別に普通だろ。」
Γいやいや、そんなことねーから。ほんともったいねーよな。」
Γっせーよ、どうせ俺には無理だ。」
あんまり大きな声で言わなかったつもりがふたりだけの体育館には響いたらしい。ダメだ、どうしても気持ちの整理が着かない、普段なら流せることにも反応してしまう。
20本ほどシュートを打って気持ちを落ち着けてから、壁に座り込んでた奴の隣に座り込む。ちょっと気まずいなっと思いつつ相手の顔を見ると、真面目な顔をしていて驚いた。
Γなぁ、バスケのユニってエロくね?」
Γ…………。」ガンッ
Γってー、グーで殴んのはなしだろ。」
珍しく真面目な顔してると思ったけどただの馬鹿だった。手加減したつもりがよほど痛かったらしい、あまりの情けない声につい笑ってしまった。
Γあーもー笑ったからいいけど、と早く教室帰ろうぜ。」
頭をかきながら言うからあまり聞こえなかったけど、昼休みも終わりそうだしきっと早く帰ろう的なことだろう。
Γおー。」
そう返事をしながら、やっぱりこいつが居てくれて良かったなと思った。
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