第1章

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~龍 Side~ あれで少しでも悩み、解決してくれたかな?でも‘全部‘話せなかったのは許してほしいなぁ 全てを知っているのはもうマスターしかいないから。ほかのメンバーの誰にも教えていない僕の過去。 次に目を開けたときは王室のやつらみんな倒れてた。-----お母さんも血だらけで、倒れてた----- 隠したいわけじゃない。なのにこれだけは話の中にいつも入れられない。裕也を殺したのは僕なんてみんな思っていないだろうし少年君もさっきの話でそれは思わなかったと思う。でも、間接的にでも誰が殺したのかっていうと僕なんだ。僕が全部悪い。これだけの事実でみんな僕の心情を察しようと気を遣ったりしてくれてた。その思いがありがたいと同時に気を重くさせえていた。僕だけの問題も人に話すことでほかの人とも共有される。苦しみも、すべて。 あれ以来約束を守っていつも笑っているようにしている。最初のころは辛かった。裕也は何があっても笑ってたからいつも辛かったのかな、と思ってた。でも一番つらいのはそれじゃない。ずっと笑ってるとだんだん自分の中が空っぽになっていくような気がして。 だけどこれは裕也との最後の約束。やめる気はない。死ぬ時まで笑顔でいたい。最期の時まで。 end
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