第1章

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. 「―――……んぁ……?」 あれ? 何時の間にうつぶせになってたんだ……? 意識が戻ると同時にボクの脳裏にはそんな感じの疑問が幾つか思い浮かんだけれど、その疑問に対する答えを見つけるよりも先に新たな別の疑問が浮かび上がってきた。 「……何処だ……此処……?」 何故か非常に気怠い体を起こしながら周囲に視線を向けてみると、ボクの視界には無数の木々が映り込んできた。 確かついさっきまで川沿いの土手を歩いていたはずなんだけど……ボクは何時の間にこんなところへ来たんだろうか? そんな疑問を抱きつつ何気なく自分の体を眺めていたところ、ボクは重大な事実に気付く事になってしまう。 「……鞄が無くなってる……」 意識を失う寸前まで確かに持っていたはずの鞄が何処にも見えず、それはつまりせっかく手に入れた漫画の新刊をも失ってしまったという事に他ならない。 うぅ……せっかく手に入れたのに一ページも読めずに無くすなんて…… 「あ、そうだ。 スマホを見れば……」 漫画の新刊(+鞄)を無くした事にショックを受けた直後、ふとスマホで現在地を確認すればいい事に気付き、ボクは慌ててズボンのポケットからスマホを取り出して確認し始める。 しかし取り出したスマホの画面の端にははっきりと圏外の文字が表示され、更には追撃するかのようにして数秒も経たないうちにバッテリーが切れてしまった。 ちくしょう……神様はボクに何か恨みでもあるのかよ……
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