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「あらたさーん!!
朝ですよー!!
今日も晴天ですよー!!」
俺が柚瑠を地獄に突き落として、
まやかし程度の慰めをするようになってから
こうして柚瑠は元気いっぱいのバカになった。
俺があの地獄に突き落とす夜までは、
俺の隣にずっといて、
逃げるために必死になんでも楽しむバカになった。
「あらたさーん!!
今日も低血圧ですかあ?
今日はクッキー焼いたんですよ!!
いっぱいなんですよ!!
是非食べてくださいね!!
それじゃあお仕事行ってきまーす!!」
誰よりも儚くてかわいそうで可愛いくていとおしい柚瑠になった。
俺はある時からそれ以外考えなくなった。
ずっと柚瑠と変な話が出来ればよかった。
それからはヤミ金に入ってからずっと感じていたズキンズキンという胸の痛みが消えた。
だから
例えばこのまま柚瑠にごめんなさいがいえなくても、
俺はずっと幸せになってしまうのだった。
バカだから。
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