エピソードⅠ The being of the witch

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「おはよう。斎君、三枝さん。相変わらず朝からお盛んだな」 「「……い、委員長!?」」 いつどこから湧いて出てきたのか、俺と香織の間に委員長が腕を組んで立っている。 「えーっと、委員長。……それは俺らに対しての嫌味か?」 「いーや。別に嫌がらせではない。これは列記とした褒め言葉だ」 「それが余計なお世話っていうんだよ、委員長」 「とりあえず、斎君。落ち着きたまえ。……しかし、これはまあ」 委員長は香織をジロジロ見る。 「斎君の言いたいことは分かる。しかし、世間は君たちのような関係を、通称”いちゃいちゃカップル”と呼ぶのだよ。  無理もない。こんな絵本から抜け出したような美少女と、朝の教室で仲良くお喋りをしているのだからな。  特に、新庄 武(しんじょう たけし)と、青木 宏隆(あおき ひろたか)は君達の事を、妬んでいるようだ」 「妬んでるのは分かったから、いつまでもジロジロと香織を見るなって……」 「おっと、すまない。危うく、君の美しいベールに包まれるところだったよ。君はまるで魔女のようだ」 なんて、クサいセリフを堂々と言う人なんだろう。
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