サムシング・ブルー

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立ち上がって店の扉に向かう為に振り返ると… ザァァァァァァァ…………… 店内から外を見ると… ガラスを打ちつけるほどの大雨。 「雨、ですね」 「はい…」 「傘は?」 「持ってきていません…」 「わかりました。」 そう言うと、藤原さんは立ち上がった。 「折り畳みならあります。 駅まででよかったら入って下さい」 「い、いえ!そこまでご迷惑をかけるわけには…」 「こんな雨の中、濡れて帰りますか?」 もう一度、外を見る。 少し外に出ただけで、びしょ濡れになりそう… 「じゃあ、傘が買えるコンビニまで…」 「わかりました。 ……それと、忘れ物ですよ」
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