サムシング・ブルー

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…えっと、励ましてもらってる…んだよね? 自分だって傷ついているはずなのに。 職業柄、悩み相談に乗るのは慣れているんだろうな。 今のままで充分だなんて… 「もう、口説いてんの? 藤原さん」 ご機嫌に二人分のドリンクと、モッツァレラチーズとトマトとバジルが乗ったアンティパストを持ってきた優也さん。 藤原さんのいつものって赤ワインだったんだ。 「…帰りましょうか?秋澤さん」 「えっ?もうですか?!」 「あー、すみません、すみません。 もう、何も突っ込まないし、あっちで見守っておきますから。 どうぞ、ごゆっくり。 オーダーあったら呼んでね、凛ちゃん」 「あっ、はい…」 「ふぅ…」 ため息をついた藤原さん。 こういう場には慣れていないんだろうな…
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