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呆気にとられたまま、彼が置いて行った青色の小さな箱。
中には…
二人で選んだ結婚指輪。
サイズを確かめる時だけ、はめた事のある指輪。
明日…みんなに祝福されながら、本当ははめるはずだった指輪…
何で?
なんでこんなことに…!
ポタ…ポタ…と、瞬きさえ忘れていた瞳から涙が溢れ出す。
止まることの無い涙。
どうして、私がこんな目に…
明日来てくれるはずだった親戚や友達、それにお父さんとお母さんにどう説明すればいいのよ!
最悪!!
こんな指輪、質に入れたって慰謝料にもならない!
本当はもっと、誰もが羨ましがるようなブランドの婚約指輪が欲しかったんだから!
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