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しばらくして我が担任岡部教諭が教室に姿を表した。俺も黙って自席に着く。
いつもと比べて静かなクラスに訝しむようなそぶりを見せたが、気にせず出欠を取り始めた。
「垣ノ内」
「・・・はい」
いつめおどけた返事をするお調子者の垣ノ内にも元気がない。
当然の事だろう。
今日常では起こり得ない事態が俺の後ろで起こっているのだから
「×××」
俺の名前が呼ばれる。
何とか返事を返すが問題はこのあとだ。
「涼宮」
「はい」
やけに幼い声が教室に響き渡る。
おいおい。なんだこの嫌な雰囲気。
なんか背筋がぞわぞわするぞ。
「涼宮?」
岡部担任も疑問を持ったのだろう。なんせもうすぐ一年の付き合いだ。ハルヒの声音なんて幾度も聞いてる。
なぁ、ハルヒ頼むから黙ってろって。
いっそ前見たいに消えてくれ。
この瞬間だけな。
しかし、俺なんぞの願い何て神様には届くわけはなく・・・
「はい」
再びハルヒは返事をした。恐る恐る後ろを伺うと・・・
このバカ、机に片頬を付けながら満面の笑みを浮かべていらっしゃった!
すっごく面白いわ!
今にもそう叫び出しそうな笑顔で。
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