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―ここはエイセツシティ…
真実かどうかは分からないが、ここはポケモンジムから漏れる冷気のため凍りついた、と噂される街である。
現在の時刻は深夜…
その街の闇夜に静かに降り積もる雪は神秘的な雰囲気を醸し出していた。
そして、ここはその街の外れに静かに佇む修道院…ゼルネアス修道院。
そこの礼拝堂では、1人の、綺麗な薄紫色の瞳をした20歳の修道女がお祈りをしていた…
「主よ…
そして、ゼルネアス様…
どうか、この世界がいつまでも平和でありますよう、見守っていてください…」
その修道女の傍らでは、修道女のポケモンであろうアブソルが彼女を見守るように佇んでいた…
すると、そこに誰かがやって来て…!
「…またお祈りをしているのですか?
シスター・マリア。」
「…!
ギューフ様…!」
そこには、司祭の恰好をした藍色のストレートパーマがかった長髪に、眼鏡をかけた美青年と、ニンフィアがいた!
「フィア~
(こんばんは、マリア、アブソル)」
「フフ、あなたは本当に信仰熱心な方ですね。
それは感心ですが…
消灯時間はとうに過ぎています。
マザー・ナティアに見つかったら、またお叱りを受ける事になりますよ?」
「はい、ごめんなさい…
でも、なんだか胸がざわついて、なかなか寝付けなくて…
何か、これからとてつもなく恐ろしい事が起こるような、そんな気がして……」
「ふむ…
そうですか
実は私も最近、胸の奥がざわつく事が多いのです…」
「ギューフ様も…?」
「はい。
このカロスに何かよからぬ事が起きるような気がして…
今、この瞬間も心がざわついています…
なので、私も不安でたまりません
マリア、あなたには潜在能力があります。
それに、伝説ポケモンと繋がる不思議な力も…
なので、あなたの予想は当たっているかもしれません…」
「そうですか……
でも、ギューフ様の仰るような不思議な力なんて私には…」
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