紫陽花の咲く庭で……

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××××××××××× 重い…… 腹部に感じた僅かな重量感で目が覚める。 少しだけ体を起こすと重みが消えた。 寝ぼけ眼を擦りながら眼鏡をかけると、黒猫が俺の顔をじっと見上げていた。 「お前、どっから入ってきたんだよ……」 寝るときだけは寝室には入れないようにしていたのに。 尻尾をゆらゆらと揺らしながらドアへと向かう黒猫を目で追うと、ドアの隙間からひょっこりと顔を出した人物に心臓が跳ねた。 「おはようございますっ」 あ、あぁ……そうか。 こいつ、いたんだった…… 朝から鬱陶しいくらいの笑顔。 低血圧で寝起き最悪の俺とのギャップは果てしない。 「勝手に何してんの?」 寝起きで声が上手く出ない。 「寝起きドッキリです」 鍋の1つでも投げつけてやりたくなった。
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