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後ろから抱きしめて、髪に顔を埋めた。
真っ先にしなきゃならないのは真実を告げることなんだろうけど、早く知りたかったんだ。
「それ、俺の都合のいいように解釈するけどいい?」
「宮城……さんの……?」
「そう」
更に深く咲島の髪に顔を埋め、浮かれそうになる気持ちを落ち着ける。
咲島の肩に顎を乗せて導いていく。
「俺のこと、好きなんだろ?」
瞬時に強ばった咲島の体。
それだけで返事としても良かったんだけど、やっぱり咲島の口から聞きたいんだ。
「違う?」
頑なに認めようとしない咲島をせっついてみると、ようやく首を横に降ってくれた。
だけど、それはどっちの意味なのかハッキリしない。
もう、俺が待てなかった。
「俺は好きだよ」
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