#1 鍋を年中おいしく感じる気がしたら負け

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「と、とりあえず私の肉あげるから落ち着いてハル」 自分の取り皿から肉をおずおずと差し出す心優しい彼女は姫原 愛美(ひめはら まなみ)という。 名前からして美しさというものを放ってやまない彼女は俺の部屋である703号室の隣、704号室の住人だ。 その小柄ながら魅惑的な体型と清楚かつ可憐な容姿から、このたからこい荘の住人からは姫と呼ばれている。 しかも、彼女がここに入居して二日と経たないうちに彼女のファンクラブなるものが結成された。 もちろん俺がそのファンクラブの会長であることは言うまでもない。
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