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「てか姫さん。米炊けれるのか」
その一言に姫さんの肩がビクゥーッとはね上がる。
「…もちろん」
「ホントに?」
「当たり前だよ」
「米はたわしで洗うものじゃないから」
「…スポンジ」
「でもないから。手で洗いなさい手で」
「…ボケただけだから」
「やっぱり?頼んだよ」
瓶をもって戻るとマリアが酒を飲んでいる傍らでルイージが酔い潰れて倒れていた。
「ねえ、ルイージったらもう潰れちゃったんだけど」
「おっさんのペースに付き合わされたらすぐこうなるわ」
俺が指差す先のルイージが手洗いへ駆け込んでいった後、ピー音がかかりそうな水音を大音量で垂れ流していた。
「おっさんって言うな。最近ストレス溜まってたからしょうがないじゃない」
「なに、女の子の日?オカマが?」
「オカマも女の子だっての。彼女もいない野郎に心配なんかされたくないわよ」
「なんだと、この青髭ババアが」
「いっぺん死ぬか?」
「んなこと言うやつのどこがマリアだよ」
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