第1章

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「私間違ってないよね!?」 「小梅、孝虎の部屋で何を騒いどるんじゃ?」 「あ、お祖父ちゃん!! おはよちょっと色々考え事してただけだよ!!」 「ほうか、ならよいがな……ばあさんが朝飯作って待っとるけぇ、 はよぉリビングに行ってやってくれ」 「わかったー、お祖父ちゃんはどこか行くの?」 「おぉ、隣のクソジジイのとこに回覧板回してくるだけじゃよ」 「回覧板くらい私が移動させるよ?」 そう、私には不思議な力がある……人はその力を超能力っていうんだけど、 その中でも私の能力は念能力に当たるらしい。物を移動させたり浮いたり、 体を液体化させることもできる、まぁ一番厄介なのは具現化という能力か……。 あの能力は頭の中で考えたものが出てきてしまうため、安易にアレがほしいとか考えるとそれが出てきてしまい、何も知らない人に見られると非常に厄介だ。 でも、そんな能力を持っているのは私だけではない……先ほど紹介した川内孝虎も 超能力の持ち主だ、能力というよりは体質らしいが……特異体質と言って、 身体能力や回復力、頭脳そして視覚・嗅覚・味覚・聴覚までもがずば抜けて優れている。 それに変身したり一度見た動きを完璧に物にできたりもするのだ。 後は目からビームも出せるし毒を放出することだって可能らしい……そのせいで目が弱く日に当てられないらしいが。 そういえばまだ名乗っていなかったか、私の名前は紅崎小梅。 名前の由来は私が生まれた時、父が小梅という名前の飴を食べていたからと言うなんとも馬鹿な由来だった……でも私はこの名前が好きである。 両親が私を愛していた頃、つけてくれた名前だから。
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