記憶

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「…どうするつもりだ?」 静かに質問を放った 近藤部長と俺の間に 張りつめた空気だけが 流れて行く。 「自分でもどうしていいのか もう分からないんです。 この身体に流れる血を 断ち切って生きるべきなのか それとも…」 たぶん今の俺は とてつもなく情けない 表情を浮かべているんだろう。 痛々しそうに 俺を見つめた近藤部長は 小さくため息をつくと 俺の肩を叩いた。
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