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余計な事に触れて
また琉惺を失うのが怖くて。
琉惺がNYに行った時のように
彼のテリトリーに
踏み込むのが怖くて。
けれどもう逃げちゃいけない。
ちゃんと琉惺と向き合って
お互いの腹の中にあるものを
全部吐き出さなくては、
きっと一生分かり合えない。
エントランスを抜けた
青海さんの背中に
私は深くお辞儀してから
琉惺の待つ会議室へと
足を進める。
今度こそ…
彼に伝えよう。
そう心に誓いながら。
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