記憶

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「それが嫌だから 何もかも捨ててあの街に 紛れ込んだんじゃないのか?」 喉の奥がくっと熱く感じる。 やっぱり近藤部長は凄い。 何も言わなくても きっとこの人は全てを 理解してくれそうな気がした。 しかし、今後の事、 大切な奈緒の事、 そしてこれから俺が どう生きたいのか。 やっぱり相談出来るのは この人しかいない。 「部長…聞いてくれますか?」 「ああ、俺で良かったら」 真っ直ぐ見つめてくれた 近藤部長に、覚悟を決めて 俺は全てを打ち明ける事にした。
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