第1章

3/12
前へ
/12ページ
次へ
◇ 僕は高校に入学して、サッカー部に入った。 小学校から続けていて、他の選択肢なんて思いつかなかった。 でも、六月で退部した。 急に、何もかもが怖くなったんだ。 あの日、練習中の試合で先輩とぶつかり 体格の小さい僕は倒れ込んで 先輩の腕を巻き込むような体勢になって 僕は生まれて初めて 僕の下で 人の骨の折れる 音を 聞いた それが今も耳の底にこびりついて 今も 今も
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加