episode 120  リトル・クーデター

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まったく関係のない話だと思った。 天宮家の朝食の席に長居は無用。 「ところで、昨夜はみなさん一体どうしてたんです?」 厄病神が参加している場合は特に。 「酔って、覚えてないんだ、分かったか?」 殺気立つ征司を横目に エスプレッソだけ飲んだら とりあえず席を立とう――心を決めた。 その時だ。 「それじゃお先に」 僕が立ち上がるのを見計らったように。 「お客様――少しお話を聞かせて頂きたいのですが」 「ぼ、僕?」 いかつい男。 警察ならぬ船の保安担当者が現れて 「ええ、あなたです」 とってつけたような笑顔で僕を見下ろす。 「いったい何の話……?」 意味が分かっていないのは僕だけなのか。 すでに事態を把握した顔して まわりの乗船客たちは僕の様子を盗み見る。
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