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バスルームに僕を導く手。
「――本当によかったの?」
「いいさ。構わない」
僕は迷いなく
ガウンの肩口をしどけなく肌蹴る。
「そのまま――こっちへおいで」
色男の声に導かれるまま
バスタブの縁に腰かけると
「ねえ、僕――どうなってる?」
向こう側に倒れるほど背中を反らせ
シャワーの温度を調節する彼を見上げた。
「ん?いつもどおりさ――男の子とは思えないほど可愛いよ」
「そうじゃなくて分かってるでしょ?髪――」
言うと
見事なまでに美しい切れ長の瞳が
「そうだな」
すぐにでも
キスできそうな距離まで近づいて。
「綺麗なブロンドに染まってるよ、オフィーリア」
指先で一筋――僕の髪をつまみ上げる。
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