その先にあるもの

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夏の全国高等学校野球選手権大会 甲子園での1回戦は優勝候補に辛勝したものの、俺たちは残念ながら2回戦で敗退してしまった。 相手の高校はその夏の覇者となった。 負けて耳にする相手の校歌。 悔しくて悔しくて仕方がない。 俺は下唇を噛み締めて聴いていた。 ただ、勝てなかったけど不思議と涙は出てこなかった。 むしろ俺は、清々しくやりきった感があり久々に充実した野球ができていた。 正直負けるのは悔しい。 あの時の「たら、れば」をあげていたらきりがない。 ただ、ようやく何か陽の光が見えた気がした。
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