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「唯乃さんの卒業嬉しいけど寂しいな」
「どうして」
振り返ろうとするけど表情を見せまいと腕の力を強めてギューギューしてくる。
「だって朝のHRも授業中も校舎の中でさえも唯乃さんの姿が見れなくなると思うと悲しくて仕方ないんだ。僕の生きがいが…唯乃さん探しに唯乃さんハント…」
きっと最強に拗ねた顔してるから見せたくないんだろうな。
「ほんと変態だね、朔タローは」
「唯乃さんに関しては変態と言われても本望だよ」
こんな風にけなしてるけど私だって本音は寂しがってる。
学校に行けば朔タローが居て、痛いほど視線送ってきていつでも近い存在でいれた。
けど卒業したから今までのように会えなくなるかもしれない。はぁ、こんなだったのか私は。
こんな女々しい感情持ち合わせてたんだね。
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