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すぐに訪れるだろう痛みに身構えていると、宮園様が背中からそっと抱き締めてくれる。
「怖かったらちゃんと言え。震えてんじゃねぇか」
「怖くないです。宮ぞ……唯が好きだから、大丈夫」
「コウ……」
抱き締めて俺の身体を固定しながら、宮園様が俺の中に自身をゆっくりと挿入させて。
「いっ……!」
想像よりキツい痛みに息が止まりそうになった。
指なんかよりもっと熱くて質量のあるソレを受け入れる俺の後ろの穴が、ギチギチと悲鳴を上げている。
「はっ……っ……」
短く息を吐いて痛みを逃がそうとするのに、受け入れるのを拒むかのように軋んでいた。
「コウ」
「はっ……大丈……夫っ……」
ギュッと目を瞑る。
徐々に奥へと侵入してくる熱を持った異物によってもたらされる、痛みだけじゃなく内臓がせり上がるような奇妙な圧迫感。
それでも嫌だと思わないのは、相手が宮園様だからなんだろうな。
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