バレンタイン

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「宮園様、俺のクローゼットから着替えを取ってもらえませんか?」 行為の後、疲れ果てて後始末もそこそこに眠ってしまった。 暖房がついているけど、さすがに布団の中でも全裸は寒い。 宮園様が着替えを持って来るついでに、「これもやるよ」とキレイにラッピングされた箱を俺に手渡す。 「どうしたんですか、コレ」 「藤代に貰った。要らねぇって言ったのに『貰ってくれるだけでいい』とかって無理矢理押し付けられて。返そうとしたらいつの間にか居なくなってた」 「藤代君……」 藤代君の忍者スキル、パワーアップしてるのかな。 「俺が開けてもいいんですか?」 「だからやるって」 箱のどこにも店のラベルなんか付いてない。 やっぱり藤代君の手作りなんだろうか? 包装紙を剥がして箱を開けると、中には生チョコやトリュフが丁寧に詰められていた。 何コレ、スゴイんだけど! 俺に教えてくれた物とレベルが違いすぎる! .
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