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部屋での晩ご飯を食べ終わり、俺が洗い物をしているうちに宮園様がお風呂に入るのはいつもの事。 「上がったぞ」 風呂場からいつもの黒いスウェットを着て頭にバスタオルを被せたまま出てきた宮園様が、俺の格好を見るなり吹き出した。 「お前っ……何してっ……」 口元を手で隠しているが、笑いは誤魔化せない。 「笑わなくたっていいじゃないですか」 「だってお前……」 じとりと宮園様を睨み付ける俺は今、Yシャツに赤いチェックのヒダスカートを履いている。 違う、女装趣味に目覚めたとかじゃない! これには事情があるんだから! 「コウ、何だよ、その格好」 「仕方ないじゃないですか。来週『三年生を送る会』があるのは宮園様も知ってるでしょう?」 ウチの学校では、卒業を迎える三年生を送る為のイベントがある。 毎年恒例で部活毎や委員会の集まりで余興を披露するらしい。 俺は一年生だから、参加するのは初めてだけど。 .
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