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宮園様、可愛いな。 翼や藤代君も可愛いんだけど、それとはまた違った可愛さというか。 うん、愛しいって感じ。 「俺が好きなのは唯だけです。唯一無二の唯。だから……」 宮園様の額に自分の額をコツンと合わせ、宮園様の顔を包むように両手を頬に添える。 「俺を襲っていいのは唯だけですよ」 「……」 無言のまま、宮園様が至近距離で目を伏せていて。 触れている頬が何となく熱い。 「お前はホントに……」 また『バカ』だとか『アホ』だとか言われるのかと思っていたのに。 「敵わねぇな」 困ったように笑って、宮園様は頬に添える俺の手に自分の手を重ねた。 俺の方こそ、宮園様には敵わないのに。 熱っぽい目で見つめられるだけでドキドキしちゃうし。 .
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