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しかし、何が可笑しいのか、ギルマスはただ小さく笑うだけだった。
「行けば分かりますよ、きっと。恐れなくてもいいのです。学園はカインを優しく迎え入れてくれます。」
恐れる?
俺が?
学園を?
分からないものが頭の中を占め、グチャグチャと混乱してきた。
「話は以上です。レイン、分かりましたね。」
独りで頭を悩ます俺は置いてきぼりに、ギルマスは立ち上がって、レインに言う。
レインは少し迷っている様子だったが、すぐに顔を上げてギルマスと目を合わせる。
「はい、分かりました。」
レインがYESと答えたのには驚いた。
いつもならグチグチと不満をもらしたり面倒なことはやらない主義なだけに、レインの事が少し分からなくなった。
そのまま、頭の中が晴れることなく、入学式当日を迎える。
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