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「あはは、今日もやられちゃったね」
今日も、そうなのだ。
あの馬鹿もとい少年は毎日、朝昼晩問わずにあの様な奇行をしている。
それの被害にはフィーリアも含まれほとんど毎日被害にあっているのだ。
その為この学園では、レッドの被害にあっていない女の子は1人としていないと言われている。
あの完全無欠と言われている生徒会長ですら見られたのだ。何をとは言わないが、とにかくレッドは女の敵である。
「あー、もうっ!最近はレッドの奴、魔法をかわすようになってきたし!イライラが溜まる一方だわ!」
「10回に1度位とはいえあの距離でフィーリアの魔法をかわすのは凄いよね」
彼女、フィーリア・S・エメラードはこの王国”アルメティア”に存在する五星貴族の一つである”風を司るエメラード家”の長女だ。
なので通常では10歳から受ける魔法に関する教育を僅か5歳の時から受けていた。
その為、周りより魔法の扱いが上手いうえ、同級生の中でもトップクラスなのである。
当然、魔法の発動させる時間も周囲より短いし、ましてや先程の魔法は下級のウィンドボールだったのだ。
魔法は下級、中級、上級、最上級と威力が上がって行き、発動する時間も魔力量も桁違いになっていく。
つまり、先程の魔法はフィーリアの最速の攻撃魔法だったのだ。
幾ら毎日受け続けているとはいえ…
自分の最速魔法を至近距離でかわしはじめたレッドへの怒りが溢れ出していた。
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