赤色の誓い

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まだ日が昇って数時間しか立っていない教室に、もくもくと煙を上げる黒い塊があった。 普段ならこの時間に教室に居ることは、あり得ないと言わせるほど遅刻常習犯のレッド。彼に学園中の女が被害に遭い その後、気持ち良さそうに自身の教室にて眠っていた処をあらゆる方向から様々な魔法を放たれ、ボロ雑巾状態となって居るのだが、その事を気に止める者はここにはいなかった。 少しして教室後ろ扉から3人組の男女が入ってくる。 もちろんメル、フィーリア、ライトの3人だ。 「お!ライトがうちのアイドル2人をはべらかして登校してきたぞ!」 「フィーリアおはよー!」 「メルさんおはようございます!」 教室中から3人への挨拶がとびかう。 一人一人に挨拶を返しながらそれぞれの席へと向かう。 とはいっても3人の席はかたまっているので、向かう方向は同じだったが… その途中、3人は黒い塊に気付いた。 そして、 「さっきのお返しよ」 フィーリアがそう言って先ほどよりも色濃くなった緑色の塊を、レッドのいる教室の真ん中へと放った。
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