人間諦めが肝心と言うけど、結局は負け犬発言だと思う。

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マ「猫?」 何を疑問に思うことがあるのだろうか、俺をみて犬とでも言うつもりか? にゃーと一鳴きすると少女の瞳が揺れるのを見逃さない。 「おい!落ちこぼれの奴が猫を召喚したぞ?」 急に1人の男の子が叫び、目線をやると金髪をオールバックにしたマルフォイ?が笑いながら俺を指差している。 黒「にゃ~(落ちこぼれ)?」 何やらテンプレ臭が漂っているが、目の前の少女をもう一度見る。 今にも泣いてしまいそうな顔で俯いていた。 下から見上げる形なので、周りからは見えない少女の顔に俺は胸がチクリとする。 いっその事ドラゴンにでもなってやろうかと思っていると、俯いていた少女がしゃがんで俺に掌を向けてきた。 周りからは見ればお手でもしているような光景だろう。 マ「私はマリー・アルフォート、よかったら使い魔になってくれないかな?」 無理矢理つくった笑顔でそう言われ、俺は冷静さを取り戻す。 マリーの手を見ると指先に小さな切り傷。 そこを治れ!と思いながらも一舐めする。 と同時に2人を光が包んだ。 次にテレパシーの能力を創造する。 黒『契約は済んだ』 マリーの方がビクッと揺れ、ぱっちりとした瞳をさらに見開く。 マ「猫さん?」 黒『俺の名はクロ、よろしくなマリー』 自信なさげに聞いてくるマリーにそう告げさし出されていた掌を登り肩まで移動した。
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