127人が本棚に入れています
本棚に追加
/97ページ
召喚の授業をあれほど待ち望んでいたのに、今ではまだ終わらないの?と考えていた。
何時もはやる気のないレンディ先生が、真面目に召喚についての注意を説明している。
召喚している間は魔力を消費し続ける為、魔力切れに気をつける事
使い魔を下僕では無く、力を貸してくれるパートナーという自覚を持つ事
稀に使い魔が暴走する時のがある為、強制送還を出来る様になる事
いずれも召喚者に危険のある大事なことの様で、普段と違った先生にクラスの皆も真面目に話を聞いていた。
レ「まぁー、そんな感じだ」
先生がそう言ったと同時に授業の終わりを告げるチャイムがなった。
レ「今日の授業はこれで終わりだからな、もう帰っていいぞー」
何時ものレンディ先生に戻り、自分は転移で一番に去って行った。
それを見た私は、一気に駆け出し訓練所を出て行く。
当然クロを探す為に飛び出したのだけど、居場所を知っているわけでもない。
私は訓練所の前で立ち尽くしてしまった。
カ「マリー、一言くらい声かけてよ!」
私の後からカナがやってくる。
マ「ごめん、でもっ!」
カ「わかってるって!だから、一緒に探そ?」
カナの言葉が嬉しくて、さっきまでの不安が少し軽くなる。
カ「じゃあ、何処からか探そっか?」
マ「うーん、猫が行きそうな所?」
猫が行きそうな所、それで思い当たるのは…
カ「ごみ溜め場所?」
マ「う、…それはちょっと嫌かも」
カ「それなら日当たりの良い所から探して行こっか」
クロが日向ぼっこをしている光景が浮かんだ。
マ「うん。そうだね!」
日当たりの良い所、それを頼りに私達は校内を歩き回った。
最初のコメントを投稿しよう!