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ゴー!とドライヤーに似た道具を使い、マリーが俺の毛を乾かしていく。
何が嬉しいのか鼻歌を歌いながら俺の手入れに夢中のマリーに、されるがままの状態で俺はグテ~と床に伏せていた。
まぁ、猫の体で能力も使わずに人間に勝てるはずも無く、あの後結局マリーと仲良く混浴することになった訳だが……
マリーのやつ、意外に着痩せするタイプだった。
黒「にゃー(あー、暫く人間には戻れないなー)」
マリーは本当の俺が思春期の男子だと知ればどうなるだろうか?
召喚され一日目にして、主様のまっぱd、ゴホン!ゴホン!……生まれたままの姿を見た事に、半分後悔中である。
ん?残りの半分?
そりゃ俺も男なわけで、マリーみたいな女の子はもっぱらタイプなわけで、と言いますか嬉しくない男なんていないと思うわけです。
そんな、自分に言い訳してるとマリーが乾かした俺をヒョイっと抱き抱えた。
あ、因みにマリーは既にパジャマ着てます。
てか、抱き抱えた事によってマリーの胸がっ!
さっきのがあるから余計に恥ずいっ!
マ「クロ…」
悶々とする思考がマリーの声で強制的に止められる。
今にも消えてしまいそうなほど小さな声で名前を呼ばれ、俺はマリーの顔を見上げた。
其処には先ほどまで鼻歌を歌いながらご機嫌に俺の毛を乾かしていたマリーはおらず、とても寂しそうに涙目で此方を見つめる少女が居た。
黒「にゃー(なんだよ?)」
あまりの変化に戸惑いながら俺は呼び掛けに答えた。
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