男にだって二言くらいあるさ。

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パチリと目が覚める。 時刻を確認すると昨日起きた時間より早い。外はまだ真っ暗だった。 しかし頭は冴え、身体は思わず中に浮いてしまいそうな程軽かった。 そんな事を思いながら、昨日同様再び寝ることは叶いそうも無いので私はベットから出ようとする。 「ニャッ??」 ベットから出ようと手をついた真下から突如聞こえた音に、自然と目がそちらに向く。 そこには昨日召喚した私の使い魔である、少し不思議な一匹の黒猫が居た。 半顔で何をするんだっ!と言うかの様に此方を見ているクロに、私の手がクロの尻尾を押しつぶしている事に気づいた。 マ「あ!ごめんっ!」 慌てて手を退かすと、クロは再び目を閉じ…寝てしまった。 私は今度こそベットから出ると、何時もより軽い身体で部屋からでる。 寝室の扉はクロが出て来られる様に開けたまま、 リビングに向かおうとして、ふともう一度クロのいるベットを振り返る。 マ「おはよ」 クロは相変わらずの格好で、まるで返事をするかの様に尻尾を一度振ってくれた。
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