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そして数時間が経ち、学校に行く準備や朝食の準備を終えた所で、訪問者を知らせるチャイムが鳴った。
早足で玄関へ行くと、見慣れたドアを開けて向こうにいた2人を招き入れる。
マ「おはよっ!カナ、ネルちゃん!」
昨日の別れ際にネルちゃんを朝食に誘っていたんだけど、廊下で一緒になったのか一緒に来た2人に挨拶をする。
カ「マリー!ネルがっ!」
カナの慌てた声が玄関に響いた。
そして、カナの後ろに立っていたネルちゃんが前に出て来て…
ネ「おはようございます!マリー先輩っ!」
ネルちゃんは昨日同様の可愛い笑顔で挨拶をしてくれた。
その元気一杯な姿を見て、一安心すると同時にカナが慌てる理由がわからない。
少し気になるとしたら、充血した目くらい……って!
ネ「僕、病気治りましたっ!」
……。
マ「……え、えぇぇええ?」
突然のカミングアウトにビックリする私。
カナも同様で、ただ当の本人だけが満面の笑みを浮かべていた。
マ「どうして、アレって治療法がまだ発見されてない筈じゃ…」
ネ「はい!そのことなんですが……あれ?」
ネルちゃんが私の顔を見て、急に歯切れが悪くなる。
ネ「マリー先輩!ちょっと動かないでくださいっ!」
叫ぶ様に言われ、私は自分の意思では無く固まる。
その後、ネルはある呪文を唱え出した。
マ「(これは、感知魔法?)」
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