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黒『おい、ちょっといいか?』
テレパシーで話しかけると、少女の体がビクッと揺れる。
その姿が一瞬、マリーと重なって見えた。
黒『えーと…』
声をかけるまでは良かったが、俺ってば自分のコミュ力を過信してたみたいで、続きの言葉が出てこない。
黒「(なんだ、自己紹介からやった方が良いのか?それともパパッと記憶消しちゃう?でもさっきの魔法効いてなかったみたいだし、てかなんで眠ってねーんだよ!あぁ、最近考えてばっかだなー、脳みそ焼ききれないかな?めんどくせえ。もう一回魔法を試してみてそれでも効かないなら話し合いに持って行けばいいか。なんか記憶を消しちゃう魔法あったっけー?)」
「あのっ!」
ドキッ??
ホトケビームでいっか、と考えていると少女の方から声をかけられた。
黒『…なんだ?』
平静を装い返事をする。
大丈夫、ばれてない。
ミ「わ、私!ミネラ・アル・ホワンティアと申します。騎士達を救っていただきありがとうございました!」
……。
自分の名前とお礼を言えるこの子のコミュ力に全俺が泣いた。
黒『ど、どういたしまして?あ、俺はクロって呼んでください』
あぁ、ダサい!ダサいぞ、俺!
なんで急に敬語なんだ……。
俺はショックのあまりorz状態に成りそうなり、最初っからその状態だということに気づき更にショックを受ける。
なんというセルフダメージ。
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