自分の力量を知っておく事は大事。

13/24

127人が本棚に入れています
本棚に追加
/97ページ
なう、あの後ドラゴンの攻撃にやられていた初老の騎士を、ベホマで治してやり、しばらくして目を覚ました騎士達と共に再び王国に向かって馬車が動きだした。 馬車の中は俺と王女のみ。 騎士達には俺はただの猫と思われていて、あの時は転生者くんがみんなを助けてくれて、その後いきなり倒れた。という設定。 因みにその転生者くんは騎士の1人が担いでいます。恩人なのに扱いが雑すぎ(笑) ミ「ーーで、隣国の皇子にって、クロさん聞いてますか?」 黒『ん、あぁ』 移動中暇だったのでミネラと雑談中。途中、なんで森に居たんだ?と聞くと、ミネラの口が止まらなくなった。 なんでも隣りの国、”帝国”の皇子がミネラにご執心なんだそうで、ミネラを食事に誘うものの彼女はそのほとんどを断っているらしい。しかし相手も中々諦めず、元々交遊のある国のため機嫌取りに国王、つまりお父さんから今回は行ってくるように頼まれたらしい。 因みにその皇子、今年で28になるらしい。 15歳のミネラと比べると、なんと言うか……。 まぁ、鬱憤も溜まるわな。 ガタン、と馬車が停止する。 小窓から外を覗けば王国を囲う高い壁が見えた。 どうやら愚痴を聞いている間に王国まで戻ってきたらしい。 そして壁の一部である大きな門が開き、馬車が再び動き出す。 両サイドに並ぶ店が流れる様に小窓から見えた。城まで続く大通りを馬車が進む中、途端に静かになったミネラが小さく呟いた。 ミ「いいな…」
/97ページ

最初のコメントを投稿しよう!

127人が本棚に入れています
本棚に追加