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ミネラは大きく目を見開いた。
黒『ずるいけど、先に謝らせてもらう。すまない』
俺は頭をさげて謝り、驚いているミネラに正直に告げた。
黒『さっきミネラが外を眺めている時に少しだけ思考を読ませてもらった』
ミ「な、そんな事…」
ミネラが自分が王女で良かったと思う理由。
それは自分がもっている悲しみを他の人が受けなくて良かったと本気で考えていたから。
自分じゃない誰かが王女として産まれていれば、その人が自分と同じ悲しみをしなければならない。
それなら、自分が王女でよかった。
纏めるとそんな風に彼女は考えていた。
呆れるを通り越して人間なのか疑ってしまったよ。
黒『ミネラは優しすぎるな』
彼女は俯いてしまうが、猫の俺からはその顔がハッキリと見えた。
黒『…俺は猫だからさ、友達とか可笑しいかもしれないけど……、本音の話し相手くらいなってやるよ』
俯いていたミネラが顔をあげる。
黒『助けて欲しいときは猫の手ぐらい貸してやるぜ?」
ニヤリと笑って言ってやる。
ミ「はいっ!」
そのときのミネラの笑顔は120点を軽く超えるものだった。
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