人にはそれぞれ譲れないものがある。

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パチリと目が覚める。 窓の外では小鳥たちが会話を楽しんでいるかのように鳴いていた。 時刻を確認するといつも起きる時間より大幅に早い。 しかし頭が冴え、再び寝ることは叶いそうも無く私はベットから出るとそのまま隣にある机に腰を掛け、昨日の夜に読んだまま置いていた一冊の本をペラペラと読んでいく。 しばらくして目覚まし時計が鳴り、本を閉じると学園に行く準備をして部屋からでた。 制服の上からエプロンを着け、朝食を作っていると訪問者を知らせるチャイムが鳴った。 「はーい」 扉の向こうにいる相手に聞こえるように大きめの声を出して玄関へ向かう。 「おはようカナ!」 扉を開けてチャイムを鳴らした相手に挨拶をする。 彼女はカナル・ノブァ。私の通う学園の成績優秀者で幼い頃からの親友。 カナは、ニコリと笑いおはようと返してくれた。 そのまま中に招き、作り終えた朝食を一緒に食べる。 これは先週にこの学園へとやってきた自分達の日課みたいなものになっていた。 この学園にも食堂はあるけどカナは私の作ったご飯の方が美味しい!と毎朝食べに来てくれるのだ。 今日の朝食はサンドウィッチ。 カ「ふふ、マリーやっぱ緊張してる?」 二つ目のサンドウィッチを口にしたカナが突然クスッと笑って聞いてきた。
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