自分の力量を知っておく事は大事。

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「まて!暴れるなっ!」 兵士の1人が学生服を着た男を抑えようとするが、転生者と思われる男に力で叶うはずも無く振り払われてしまう。 「キサマッ!」 それを見た周りの兵士達が腰にかけた剣に手をかける。 しかし剣は抜かれること無く、初老の騎士がその場を制した。 ガ「お前ら、この方は姫様をドラゴンから救ってくれた方だ。恩人に手荒な真似は許せんぞ」 重く圧力のある声に、その場にいた兵士と学生服の男両方が動きを止めた。 初老の騎士、ミネラから聞いたところ名をガルーラと言うらしい。 彼は自身が乗っていた馬を降り、学生服の男へと近づくとすぐに頭を下げた。 その動きは洗礼されたものを感じさせるほど綺麗なものだった。 ガ「すまなかった少年、ワシの部下の非礼を詫びよう。だがあやつらも悪意あっての行動では無いのだ。ここは王城。少し行動を考えてくれ」 ガルーラの言葉を聞き、学生服の男がブルンブルンと頷いた。 その表情には常に張り付いていたにやけ顏も消えていた。 流石、転生者といえ幾千もの戦場を超えて来たガルーラの重圧に、今迄日本とゆうぬるま湯の中にいた彼では耐えられなかったのだろう。 真っ青な顔で冷や汗を流す転生者を見て、ここならミネラも安全だと判断した俺は学園へと足を進めた。
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