127人が本棚に入れています
本棚に追加
「ねぇ」
不意に後ろから声をかけられ、ビクッと体が跳ねた。
後ろを振り返るとそこに居たのは1人の少女。
藍色の髪に縁なしメガネをかけた、同学年の中では小柄な彼女。
名前はクリア・シルフィード・レース。
魔法において同学年では群を抜く実力者だったりする。
マ「な、何かな?」
普段あまり喋ることをせず、此処とは真逆の席で常に本を読んでいるクリアから、声をかけられてどもってしまう。
ク「私も…」
……?
カ「えーと、チームに入れてって事?」
え?そんな、クリアさんは学年一の実力者なんだよ?
そんな訳が…なんて考えているとクリアさんが小さく頷いた。
再びクラスに沈黙が到来した。
「クリアさん!俺たちのグループに入りなよ!」
「いや!私達のグループよ!」
1人の男子が呼びかけたと同時に皆がクリアさんに呼びかける。
しかし、そんな彼らを
ク「嫌、貴方達の事…嫌い」
バッサリと切り捨てた。
皆がショックを受け、固まってしまっいどうしようかと考えていると
ク「それに……」
クリアさんの言葉はまだ続きがあったみたいで、クリアさんは私をじっと見つめながら「貴方に興味がでた……」と言った。
えーと、どういう意味なんだろ…?
カ「マリーに?」
カナの視線が少しキツくなる。
クリアさんは気にした様子も無いけれど…。
ク「そう。兄さんのお気に入りだから……」
マ「ふぅあ?」
突然の話に変な声が出てくる。
お、お気に入りって……??
カ「へぇ、マリーを好きになるなんてなかなか良い男ね」
す、すすすすすすすすき??
ク「む!好きとは言ってない……」
クリアさんは少しむきになって反論する。
あまり表情の変化の少ない彼女だが、今ばかりは誰でもわかる程御機嫌斜めにみえた。
最初のコメントを投稿しよう!