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先「なんだ?俺も連れて行ってもらえるのか?」
レンディ先生は驚いたのか少し目を見開き、質問に質問で返してきた。
それも当然だろう。
毎年幾人かの死者が現れるこのクエスト体験は、生徒だけが受けられるというのが基本、常識とされている。
しかし、今回は異例のドラゴン討伐クエスト。
その難易度は何度も繰り返すが、他所のソレとは訳が違う。
黒「ええ、なんせルールを決めるのは矛盾なので、それに…」
俺はチラリと生徒達を見る。
その表情には先生という存在が付いてきてくれるかもしれない。と期待を膨らませていた。
黒「生徒さん達もその方が安堵出来ると思いますので」
レンディ先生が4人の生徒達に一度視線を向ける。
それは1秒にも満たない僅かな間で、彼は直ぐに何かを考える様に目を瞑った。
先「はぁ、”面倒くさい”がこいつらに万が一があるとそっちの方が”面倒くさい”な…」
レンディ先生のセリフに思わず吹き出しそうになるが、何とか耐えることに成功した俺は周りに悟られない様に心の内で笑みを浮かべた。
黒「さて、じゃぁ行こうか」
まるで散歩にでも出掛ける様な口調で俺は言った。
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