ライオンは我が子を崖から落とすんだって

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主人公の少年の肩に頭を預けた少女が見つめる先にあるものは、少年の左手で羽を休めている一羽の小鳥。 2人はとても穏やかな笑みを浮かべ、楽しそうな声音で話をしている。 ふと、少女が小鳥に手を伸ばすと、小鳥はビックリした様に空へと飛んで行った。 寂しそうな顔をする少女に少年が可笑しくなって笑い、少女の頬はプクリと膨らんでいく。 それでも少女から少年の元を離れるそぶりは見られず、やがて2人は笑顔で笑い合っていた。 カ「仲良いわね、あの2人」 ビクンっと肩が跳ね、見惚れていた視線をカナへと戻す。 マ「そ、そうだね。まるで…」 カ「……まるで物語の勇者様が休んでいるみたい?」 勇者。あぁ、そうだ。 私にはあの人が勇者に見えて仕方がないんだ。 小さい頃から憧れていた、あの絵本の主人公に…。 だとすると、お姫様はクリアさん? 学校では何時も冷たい印象を受けていた彼女だったけど、今の彼女をみていると マ「なんだかお似合いだね」 チクリと胸が痛くなった。
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