ライオンは我が子を崖から落とすんだって

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黒「それでだな、この魔力を体に纏う感じで、薄く伸ばして行くんだ」 カブツさんの周りに漂っていた黒色の魔力が、まるで意思を持ったかのように、スーとカブツさんの体にくっついていく。 黒「ほい、これで終了!やってみてくれ」 カブツさんの指示に従い、皆んながチャレンジしてみるが マ「あ、あれ?」 彼方此方厚くなったり極端に薄かったりと、意外と難しい事に気がついた。 黒「均等にだぞー、て流石先生!中々なもんですね!」 カブツさんにつられ皆んなの視線がレンディ先生へと集まる。 でも… カ「え?先生やってる?」 カナが言ったように私達には先生が何もせずにただ立っている様にしか見えなかった。 黒「んー?まぁ無属性だと視認しにくいからなー」 ……。 …………。 え?それだけ? 先「へぇ、なりほど。こりゃ便利だな」 私が内心戸惑っているとレンディ先生が驚いた様に自身の身体を眺めだした。 黒「便利でしょ?身体強化と比べると強化は1.5倍くらいだけど、魔力の消費が著しく少ない。長時間の山登りなんかだとこれを知っているだけで休憩要らずさ」 そ、そんなに凄いの? 休憩要らずって事は、ここまでの道のりカブツさんは使っていたのかな? だとすると以前から知り合いだったクリアさんも使っていたのかも… 此処までの道のりと、2人の余裕な表情を思い出した。
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